病気 IN フェリアス


 フェリアスには、実に半年くらい居たんだが、これがもう、殆ど病床で過ごす羽目になりましたとさ。
 この時、どうやってジャピトスから向かったかと言うと――いや、正しく無い表現だな、コレは。

 実は元々、俺はヘルハンプールで疲れきった心を癒そうと思っていた。何でも、色っぽいおねーちゃんらの居る繁華街とかがあるとかでさ、エオン君の幸せぶりやら持て余してる夢の女への感情やらをそこで発散させようと思ってたワケ。

 「さいってー」とか軽蔑の眼差しも露わに言うなよ。お、男ってのはそういうもんなんだよ。夢見るな夢。「男は狼なのよ、気をつけなさい」って言うだろ、昔から?

 昔の人はこうも言っている。「男はみんなスケベだ!」――ってな。スケベだからこそこれまでコリアス人やらエディン人、ストーンカ人やらフーリュン人はその系譜を絶やさずに居られたんだぞ。生殖本能というか、種族維持本能と言うか、だn――ワカッタ、ゴメンナサイ、これ以上この話はしないネ。

 さて。
 そんな不潔な、と自分でもう言ってしまおう。気持ちだったからってワケじゃないだろうが、この時もディアルゴ諸島の港からヘルハンプールへの定期便に乗ったんだが見事に難破。漂流するだけしてフェリアスに流れ着きましたとさ。
 フェリアスと言えば風光明媚な国。セーガ=クリスタルって、昔にエラい王様が居たらしくて、その時以来の伝統らしい。
 実際、行ってみて探検すればするほど綺麗な街並みの多い国だったな。首都が『星都』って言うのも頷けるくらいに。 

 ただ、そういう折り目の正しさって言うの? これが俺には何だかムズ痒くてさ。あまり性には合わなかった。前世のアースな人だったらそうでもなかったんだろうけどさ。元々不潔な――言ってて何だか妙に凹むんだが――思いで船に乗ってこの国に来た俺とは元々相性が良くなかったんだろうな。

 でも、ひとつだけ気に行ったところがあってだな。

 『フェリアス幻想映画館』ってところで、妙に腹の黒い猫な人が作った遺作が流れてるってんで見に行ってみたのよ。

 これが結構面白かった。

 でも、最後の作品だけ、何だか未完になってるんだな、コレが。
 どうしてなんだかね――って、コレ、追求しない方がいいの? 大人の事情的に? マジで?

 悲劇を避けるにはコレを読めって――何々。

 えー、ごほん。

『ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。近日公開いつだよとかもう言わないからZAPZAPZAP人を刺したりしないで下さいお願いします。ヒラにヒラによろしくしてたもねのろのろたん(*´д`*)ハァハァ』

 ――ほ、ホントにこれで、いいのか?




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